昨日、夜遅く、NHKの震災ドキュメンタリー「あの日の星空」を妻とみていました。
全部は見ていないので、登場する人々の思いなどあまり分からないのですが、空に対する「別格性」というのは分かるような気がします。
人間、普通に暮らしていれば、その世界は狭いものです。人が立って見える世界は、下は足下までのせいぜい1~2メートル。高いところに上っても数百メートルでしょうか?
水平方向・前後左右はもう少し広い世界が広がります。しかし、それでも、地平線や水平線として見えるのは、数キロメートル先までです。
しかし、空は違う。昼間の太陽までは、光の速度でも数分。夜の星空になれば、何十光年先や、万・億といった世界が、ありとあらゆる人の頭上に現れます。
我々の日常とのかけ離れ度が際立つ空。そこに、ありとあらゆる人間の想いがたくされても、それを受け止めるだけの途方もない永遠性が、空にはあります。
古代、誰でも夜になればその世界を目の当たりにしていましたが、ここ数十年、その世界から切り離されている、という番組の指摘は、重要かもしれません。
震災の話からは離れてしまいましたが、私たちは、空前絶後の世界、について、もっと真摯にとらえ、謙虚に受け止めるべきなのかもしれません。