でーれーすげーげー

岐阜県岐阜市に在住です。ブログ名は、岐阜市近辺の方言で、とても感嘆したときに発する言葉です。

衣擦れの音

真ん中の娘の誕生日が近い。いつも、ケーキを買って、プレゼントをする以外に、本人の食べたいものを食べに行く。娘は昨年に引き続き「蟹料理が食べたい」というので柳津の蟹料理屋に食べに行った。

和風の店なので、店員さんが和服を着ている。途中から、店員さんの歩く音が気になってきた。なんというか、心地よい音色なのだ。いわゆる「衣擦れの音」である。

和服などほとんど身近にはなくなってしまって、自分自身では年に1度も着ない。和服を着ている人に出会う機会も、列車にたまたま乗り合わせた、ぐらいである。衣擦れの音を感じるような静けさではない。

なので、今日聞いた衣擦れの音は本当に久々で、心地よかった。それなりに大きい音で、気にし出すとよく聞こえる。でも気づかなければ全然気にならない。少なくとも誰にとっても不快な音ではないのだろう。

そう言えば昔、親が使ったような古い浴衣を着ようとしたとき、母が「ああ、良い衣擦れの音だねぇ」と言ったことを思いだした。特に帯を締めるときにこすれる音が「キュッ、キュッ」というもので、自分でも「確かに、聞いて良い音だね」と話した覚えがある。

おそらく日本の文化や日本人の感覚にマッチした音なのだろうが、子ども達はどう思うだろうか?。また海外から来た人はどう思うのだろうか?。そのうち聞いてみたいものである。