でーれーすげーげー

岐阜県岐阜市に在住です。ブログ名は、岐阜市近辺の方言で、とても感嘆したときに発する言葉です。

徹底的な隔離

勤め先は海外に工場がありそこで量産品を作っています。自分は設備関係の仕事なので、コロナ前は年に数回は中国・フィリピン・ベトナムなどに出張していました。

しかしコロナ禍が始まって人の往来に強い制限が掛かるようになってしまってからは、一度も海外に出張していません。

仕事は回るのか? 元々、海外工場とメールや資料の共有で仕事を進めるのがベースだったので、日常の業務はそれほど不自由は感じません。しかし、実際に新製品を立ち上げる時とか、新規技術を導入する時などは、出張なしで進めるのは大変な困難が伴います。

では海外に行けないのか?というと、そんな事はありません。出張しなければならない重要な理由を相手国に説明でき、入国と帰国時の隔離期間を含めた計画でも十分成り立ち、出張する人が承諾すれば、出張することはできます。そのあたりはここに少し書きました。

assoman.hatenablog.com

各国の隔離はさまざまですしコロナ状況で変わってきますが、基本は「強制隔離」となります。それは中国でもベトナムでもフィリピンでも変わりません。空港から直接隔離ホテルに連れて行かれることもあれば、専用タクシーで特定のホテルまで行くこともあります。

隔離期間も、国の強制隔離の後、地方自治体の要請に基づき追加で隔離、というのもあります。今までのところ、最長4週間の隔離になったケースもあります。ただ、後半二週間は少し緩やかでコンドミニアム内なら動いて買い物などしても良い、と言うことだったようです。

しかし、最初の二週間隔離はホテルの部屋から一歩も出られません。食事やらアメニティやらはもちろんサービスされるのですが、暇つぶしや運動をどうするか、は各出張者が工夫しているようです。

その間仕事しなくても良いのかというとそうではなく、在宅勤務と同じようにネットワーク経由で仕事させられます。オンライン会議もありますし、仕事があった方が隔離期間を乗り越えやすい、というのはあるようです。

と言うなかなか大変な隔離期間を経て、晴れて入国して自由に行動できるようになったら、限られた出張者にはいろいろな仕事が降りかかってくるので、それはそれで大変そうです。

そうして1~2ヶ月長期で滞在し、帰国します。ところがここで問題なのは、日本に帰国時は海外のような強制的な行動制限はないことと、その基準が甘いらしいのです。

じゃあそんな形だけの行動制限なんて守らなくて良いのか、というとそんなはずはなく、帰国者がすぐに出社してコロナを広げたり、そこらをうろつき回ってクラスターを発生させた!なんてことになると大変なので、自主隔離を二週間続けます。

許可されたホテルを二週間借りて、その間そこで過ごしてもらうわけです。お金を出すのは会社であり国ではありません。

海外の強制隔離は費用はその国が出してくれるようです(本当かな?あいまい・・・)ので、それと比べると日本の隔離政策はなんと甘いことか・・・。

海外の徹底的な隔離を見ると、そういう対策をすることが政治の決断であり、ただただお願いするだけなのは何も決断していないのだ、というのがあからさまに分かってしまい、ちょっと憂鬱になってしまいます。