でーれーすげーげー

岐阜県岐阜市に在住です。ブログ名は、岐阜市近辺の方言で、とても感嘆したときに発する言葉です。

八百津と言えば杉原千畝さん

GWに、申し込んだ岐阜県八百津町棚田オーナーとして田植えに言ってきたことを書いた http://d.hatena.ne.jp/assoman/20110508/1304856782 。昨日、「たまにはドライブにでも行くか」と言うことで、車を走らせて現在の様子を見に行った。

稲はすくすくと育ち、ちょうど稲穂が出て花が咲いている。台風にも負けず、丈夫に育っている。地元の方の手入れが良いのだろう。

特に無農薬ということでもないと思うが、周りにはカエルが山ほどいた。この春生まれたカエルたちだろうか?畦を歩くと何十匹も跳ねて田んぼの中に落ちていく。

しばらく田んぼを歩いたり、用水路の沢ガニを眺めたりした。今年の秋の収穫は楽しめそうである。

さて、八百津町といえば、「命のビザ」の杉原千畝さん出身地で記念館がある。オーナーには無料サービス券があるので行ってみた。

千畝さんのリトアニアでの行動や、千畝さんが実際に書いたビザのコピー、当時のヨーロッパ社会情勢、ホロコーストの資料などもあり、いろいろ考えさせられる。

特に思ったのは、彼が日本外務省の命令を無視してビザを発行し続けたことは、人道面に照らして素晴らしい決断なのだが、今の日本にそういう「決断」をする事が出来る人がどれくらいいるのだろうか?、ということだ。自分の身を振り返ってみても、ほとんどいないように思う。

少し前に、宇宙船はやぶさについて書かれたネット記事(日経BP)があった。その中に、記事の主題とは別に、”トラブルを回避するために使われた電子回路が、実は上司の許可を得ずに担当者が念のために入れた物だった”ということが書いてあった。その記事のコメントに「上司の許可を得ずに勝手な行動をすることは許されない」というものが結構あったことを思い出した。

んー、そうすると、上司の言うことだけしかやらなかったり、上司がとがめたりなどする「あるべき姿の組織」だったら、はやぶさは帰ってこられなかったのか・・・。それにいちいちそんな細かいことまで上司が指示・チェック入れていては回らんぞ。

技術者の活動と、外交官の責務とは大分違うので、並べて論じるべきではないのかも知れないが、見ながらそんな事をふと考えてしまった。

帰り際車をぼーっと走らせながら、東日本大震災の時に、自分の身の危険も顧みず、大勢の人を救った勇敢な方が何人もいたことを思いだした。

そんなに悲観することはないのかも知れない。