でーれーすげーげー

岐阜県岐阜市に在住です。ブログ名は、岐阜市近辺の方言で、とても感嘆したときに発する言葉です。

人が命

2011年度から仕事内容がちょっと変わる。勤め先を変わるわけではないが、技術開発より(それもあるが)、プロジェクトが回るようにしていく仕事になる。昨年混乱に陥ったプロジェクトの後継プロジェクトを、そうならないように、という事で応援に行く。

後継プロジェクトの勉強も必要だが、そもそも「プロジェクトを成功させるには?」という所を押さえなければならない。調べると世の中には本や情報がごまんとある。今までろくに知らなかったのは何ともふがいなくて恥ずかしいぐらいだ。成功させるためだけではなく、失敗した事例を見ても大いに参考になる。JSTの「失敗事例データベース」「失敗まんだら」なども、見ると、原因分析や対策立案に非常に役に立つ。

そんな中、日経ビジネスオンラインに、先日、東京ドーム遊園地で起きたコースター事故の記事があった。事故から間がなかったので、あちこち取材したというものではなく、報道などの情報からあるコメンテーターが思いを書いた物だった。

日経ビジネスオンラインは、記事に対する読者のコメントが書けるようになっている。それを読むとこの「事故」やこの記事に対する意見が主に3つに分かれているように思う。

一つ目は、運営するのは人間だから、安全に対する人(組織)の意識が高くならないといけない、というもので、このコメンテーターの趣旨に賛同する意見。

二つ目は、システム(ハード)をしっかりしておけば防げた、という意見。人間が誤っても事故が起きないようにすべきだ、とか、事故を起こしたコースター(ハード面での安全対策が弱かったように思われる)に特定した意見だ。

三つ目は、「ロックされていなければおかしい事ぐらい分かるはずだ」という、事故にあった人の不注意を指摘する意見だ。コメントのうち1割ぐらいはそんな意見だった。

私には一つ目の意見がもっともだと思う。コメンテーターもシステムを軽視しているわけではない。もちろん人間がすべて管理してハードなど要らない、という意見でもない。システムは必要だし、絶えざる改善は必須だろう。しかしシステムを導入するのも運営するのも人間(や組織)であり、その意識が高くないと問題は起こる、という意見はまさにその通りだろう。

「そんな事は分かっているがむちゃくちゃ難しい」からこそ「システムを充実させなければ」といったところから、二つ目の意見になっているのかも知れないが、結局、導入したシステムがうまくいくかどうかは、人や組織にかかっているように思う。

自分が勉強する中で「『人』『組織』は要です」という指摘は、すべてのものに出てくる。記事の結論もそうだ。果たして、どうやって出来る人や組織を作っていったら良いのか、責任は重大である。

それにしても三つ目の意見はどうしたものか?。「変だ」と思っても、もう出発しそうなコースターで、係員は何も言わないし、後ろに人もいっぱい並んでいるし、クレーム付けたら周り中からじろじろ見られそうな中で、言い出せる人はいるのか? もちろん「まるでいない」とは言わないが・・・。