でーれーすげーげー

岐阜県岐阜市に在住です。ブログ名は、岐阜市近辺の方言で、とても感嘆したときに発する言葉です。

お父さんが眠れないのは心の問題ではない

以前、「おとうさんあんばようねむれとるかね」というエントリーを書いた。 http://d.hatena.ne.jp/assoman/20100318/1268916233 そのときは「無理な労働をさせる環境こそ何とかすべきだろう、としか思えない。」という私の感想を書いた。いまでもあのキャンペーンには違和感が残ったままだ。

そんな私の違和感に答えてくれた記事がちょっと前にあった。日経BPに掲載された「お父さんが『眠れない』のは、心の問題ではない」というものだ。著者は元精神科医だ。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20100510/214321/
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著者の人は「精神力さえしっかりしていればどんな逆境もで乗り越えられるものだと、ほとんどの人は信じている。」という、一般常識に異議を唱えている。そうではなく、体を治すことが精神を直すことより先なのだという。

読んで思いついた比喩は、寒風吹きすさぶ中に人を立たせて「体を鍛えれば風邪にはならない!がんばれ!」と周りが言っている状況だ。「体」を「精神」に置き換え、「風邪」を「うつ病」などに置き換えればよい。そりゃあ凄い鍛えた人は寒風の中でも風邪を引かないかもしれないが、そんな人は少数派だ。

厚生労働省のキャンペーンに違和感を感じたのは、寒風を弱めることをせずに、「鍛えれば大丈夫!」というメッセージを感じたからだろう。

記事の中では、「心」と「体」の関係を著者がどう考えているのか、今ひとつ分からなかったが、実践から導き出した方法や主張にはなかなかの説得力が感じられた。