先日、駅の自販機コーナーを何気なく眺めていたのだが、一番端に陳列された缶が目に付いた。「味噌汁」と書いてある。よく見るとJTの「しじみエキス入り味噌汁」の缶なのである。
「おー、すごい。味噌汁の缶なんてのがあるがや!」と思って、さっそく買ってみた。「しじみエキスには厳選された国産しじみを使用」とある。味噌は赤味噌のわけ無いよねー、と思いながら見ると、やっぱり白味噌系のようである。
まず香ってきたのが、鰹節の香り。一口飲んでみて感じるのも、シジミの味というよりはカツオブシの味である。味噌味はそれほど濃くはない。もしお椀に入れて出したら薄く感じるかもしれない。いずれにしろ、鰹だしの香りと味が一番目立つ。
コップやお椀から物を飲むのにくらべて、ストローや缶から飲むのは、飲むときに触れる口や舌の面積が狭いので、味が貧弱に感じるものだ。この香りと味付けは、缶の飲み口から飲むことを想定した味付けになっているのかもしれない。
「それにしても珍しい」と、一瞬思ったが、よく考えればおでん缶やラーメン缶があるぐらいなのだから、味噌汁缶があっても不思議ではない。おにぎりでも食べる時や、塩分が欲しいときにはちょうど良いかもしれない。ただ、わざわざはもう飲まないだろうな。