夏の間、ひらひらと舞っていたツマグロヒョウモンのさなぎが、うちの駐車場脇のブロック塀にありました。
ツマグロヒョウモンのさなぎには、見ると驚くような、黄金に輝くトゲがあります。本当に小さいのですが、2列に並んで金色に光り輝きます。日が当たると本当に美しいのですが、親の蝶や幼虫からは想像しにくいような美しいトゲです。何でこんな美しいトゲがあるのか? 目立って生存に不利ではないのか? と思いますが、食べたら毒があるとかで、逆に目立つ方が良い戦略かも知れません。
そのツマグロヒョウモン、幼虫の食草はスミレなのですが、駐車場と塀の境目のようなわずかな隙間に生えているスミレを食べています。我が家の近所ではそんなスミレしかないので仕方がないのですが、時に茂みから降りてアスファルトの上をうごめいていることがあります。
スミレを食べ尽くしてしまい、次の食草を探しに行かなければならないような状態なら分かるのですが、まだそれなりに残っているのに路上に展開しているのを見ていると不思議に思います。
実は我が家の駐車場はスミレは少ないです。おそらくこのさなぎも隣の駐車場から移ってきたのだと思いますが、わざわざ危険を冒して隣の駐車場まで来なくても良いのに・・・と思います。自然は時に我々の想像を超えます。
おそらく夜や未明でしょうから、羽化が見られるとは思いません。そんな想いより、子どもが小学生頃に夏休みの自由研究で観察を続け、その成長の様子や、神秘的な金色のトゲなどに感激した思いを感じる、そんな昆虫です。