我が家のわんこが柵を乗り越えて玄関に進出し、サンダルやら靴を咬むようになったので、新しい柵が必要になった。といっても我が家にちょうど合うような柵がすぐ見つかるほど、ペット用柵のバリエーションは多いわけではない。ということで、イレクターパイプで自作することにした。
ホームセンターに行けばいくらでもパーツが売っているので、自分のイメージした通りに集めてくる。パイプを切るカッターは昔買って持っているので、あとは加工しながら組み立てるだけである。イレクターパイプは、専用カッターさえ使えば、ほぼ狙い通りの寸法が出せる。有機溶剤を隙間に流し込めば素材そのものが溶けてくっつき合うなど、固定も楽だ。素人にも作りやすいシステムである。
しかし、今回の柵を作っていく上で、一つ大きな問題があることに気づいた。四角い棚ぐらいなら問題ないのだが、ちょっと斜めに支えを入れたり、自立するポールを作るなど、複雑な事をやろうとした場合、失敗したらやり直しが効かない可能性が大なのだ。
確かメーカーの情報にも「すべて組み立てて問題がないことを確認してから接着すること」という注意書きがあったように思うが、とにかく接着したら二度と外せない。寸法を現物に合わせる、ぐらいの問題なら、カタログ通り「組み立ててから接着する」で済むと思うが、実際に使用してから微調整で寸法を変えたり、傾かないよう補強したりするのは、後からではほとんど出来ない。
接続には接着剤だけではなく、脱着式でネジで締める金物を使う手もあるのだが、種類が少ないし値段は高く、おいそれとは使えない。
勤務先ではラインで使っていて重宝している。自由な形状が作れるし、ばらせば再び再利用も出来る。もちろん全てねじ締めの金物を使っている。結局、ねじ締め金物でなら「誰でも出来る」「自由な形状」という利点が発揮できるのであり、接着剤で固定してしまう方法では、慣れない人は失敗しそうだ。このシステムは「人を選ぶ」ということに今回初めて気づいた。
柵は出来で使用は可能だが、「支柱が扉の重みで傾く」という大きな欠陥が残ってしまった。これをどうやってなおしたものか、今後週末ごとにいろいろ試行錯誤させられることになりそうだ。