でーれーすげーげー

岐阜県岐阜市に在住です。ブログ名は、岐阜市近辺の方言で、とても感嘆したときに発する言葉です。

大して親孝行はしていないが

地震などに対する防災対策はそれなりにやっていて、家具の固定や棚の扉が開かないようにする器具追加などは一通り済んでいる。避難時の防災用品や備蓄品についても、かなり揃えてきた。そんな中の一つに、食用以外に使う水を貯めておくためのタンクがある。昨年10月ごろ、庭に設置してみた http://d.hatena.ne.jp/assoman/20131014/1381749481

時々はメンテナンスしなけりゃ、と思っていたが、それ以来忘れていたら、最近家族から「なんかにおっとる」と言われてしまった。腐敗防止は最初に消毒薬を入れただけだったが、中は水だし、光を通さない素材だったので、大丈夫だろう、と思っていたのだが、臭ってきたようだ。

もしかして虫やネズミでも入ったのだろうか? まあ何にしろメンテしないといけなさそうなので、見てみることにした。

近づくと確かに臭う。しかし、何かちょっと違う。話に聞いていた「くさい」においではない。いやむしろ、良いにおいに感じられる。それどころか、「芳香な香り」と呼んでもよいにおいである。

水タンクの下にはコックがあり、そこから水が出せる。ちょっとひねって垂らしてみると、香りが辺り一面に漂う。もしかして、と思い、手に付けてなめてみて驚いた。

これ、きっと日本酒だ!

さっそく蛇の目のおちょこを持ってきて、入れてみる。わき上がる香りは深い気品とさわやかさがあり、フルーツにも似た甘さを感じる。色は澄んだ透明だ。口に入れるとまろやかさが際立つが、途中からキレを感じだし、後味にわずかに残る苦みや渋みが奥深い味わいを醸し出している。どこからどこまでも本物の日本酒と変わらないどころか、大吟醸並みのうまさである。

いやー、こんな事が起きるなんてすごいではないか。昨年10月に設置し、4月1日まで約半年放置するだけでお酒に変わってしまった。100リットル以上あるから、一升瓶にして60本近く取れる。一本3000円で売り出したとしても18万円だ。大して親孝行はしていないのにこんなにお酒が取れるとは!

折しも、来る2017年は、「養老1300年」である。岐阜県養老町の養老の滝で「滝の水がお酒に変わった」という奇跡が起こり、元号が「養老」に改元されてから1300年経つ。その直前に、同じ岐阜県美濃地方で再び奇跡が起きたわけだ。何ともめでたい。養老町は1300年に向けて町おこしを進めているから、ぜひその場で「そこそこの親孝行で奇跡のお酒」として売り出したい。