でーれーすげーげー

岐阜県岐阜市に在住です。ブログ名は、岐阜市近辺の方言で、とても感嘆したときに発する言葉です。

加納まちづくり会「和傘教室」に行ってきました。

先日町内回覧板に入っていた「和傘作り教室」のお知らせ、実は毎年やっていることは知っていて「一度は行ってみたいものだ」と思っていたのですが、昨日今日とやっと参加出来ました。

和傘作りとは言え、全てをやるわけではなく、骨組はすでに出来た状態から始めます。「張り屋」と呼ばれる人がやる仕事なのだそうです。

これはまず開いた状態

この状態から骨を均等に広げ、ひもを縛って軒紙(傘の外周に沿って貼る紙)を貼り

中置紙や手元紙を貼ったあと、いよいよ平紙貼りとなります。ここは和傘作りの中で一番見栄えがするところで、時代劇に出てくる和傘の内職もほとんどこの部分だという。

今回は、6分割した和紙を貼ります。これは2枚貼ったところ。

だいぶ進んで、パックマン状態になりました。

紙は貼る領域より少し大きいので、カミソリを利用して端を切ったりなど、結構緊張します。午前中はエアコンが効いていて、ノリの乾燥が早すぎて作業しにくかったですが、梅雨空で途中から土砂降りになったりしたので、窓を開けて湿気を入れたら作業は少ししやすくなりました。

さらにそれでは張り屋の仕事は終わらず、轆轤(ろくろ)と呼ばれるてっぺん部分の直下を貼り、さらに轆轤周りに紙を貼ったり、みの紙と呼ばれるものを貼って、一日目の作業は終わりました。

二日目は(カメラを忘れて写真がありません。ごめんなさい。)、折りたたみのために骨に沿って平紙に折り目を付けたり、骨と骨の間の平紙中心に折り目を付けたり、たたんだときに渦巻き状に紙が収まるように曲げたり、という作業が中心です。初日ほどは時間がかからず、1時間ほどで作業は完了しました。

さらにこのあと「仕上げ」「付属付け」という作業があるのですが、それは専門の職人さんにやっていただく、ということで、あと1ヶ月ほどで完成するのだそうです。

岐阜の加納と言えば昔から「和傘」が有名ですが、今では実際に作っているところはほとんど見かけません。傘作りでイメージされる「傘干し」も、滅多に見なくなりました。加納で見たのは、ここ数年で1回でしょうか(あれは油を塗ったのを乾燥させる仕上げの工程で、今回の張りの工程ではあのようには干しません)。

私の曾祖父は、ここ岐阜市加納で和傘問屋をしていました。しかし太平洋戦争中に廃業し、さらに空襲で焼けてしまったのもあり、傘に関するものはほとんど残っていません。ひいおじいさんや加納の人が関わっていた傘づくりもぜひ体験したい、という思いがあって参加したのですが、大変面白かったです。

資料も購入しましたので、さらに勉強し、骨組から作る本格的な傘作り教室にも参加してみたいと思います。