でーれーすげーげー

岐阜県岐阜市に在住です。ブログ名は、岐阜市近辺の方言で、とても感嘆したときに発する言葉です。

列車の中で

今日の帰宅の列車の中で、急病人が発生しました。

清洲駅に到着する寸前、列車がゆっくりになっているころ「ゴン」という音がし、乗客がちょっとザワザワとしました。「あ、止まる衝撃でだれかこけたか?」と思いましたが、よく考えるとそれほどの衝撃も感じていません。

すると乗客の会話で「非常ベル押しました?」「ええ、倒れてますから」というのが聞こえてきます。私は座っていたのですが、列車は混んでいてドアの周辺には大勢の人が立っています。その人達が一方を見つめています。「誰か倒れたらしい」というのが伝わり、車内に緊張が走ります。

列車は清洲駅で停まっていたので、すぐに車掌さんが来て、対応していました。周りの人のざわめきでは、どうやら倒れたままの模様です。。

そのうち「聞こえますか?」「分かりますか?」という呼びかけ声が聞こえ、「救急車を呼びましたから」という声。何人かの人が対応しているようです。JRの人が無線で話す声が聞こえ、「看護師さんが二人と警察の方が一人見えます」という話しが聞こえました。

そういえば、私の席の隣に立っていた女性が、「誰か倒れたらしい」という状況が車内を駆け巡ると同時に「ちょっとすみません」と人込みをかき分けてそちらに向かいました。きっとあの方が看護師さんだったのでしょう。

「分かりますか?」「聞こえますか?」という声が時々響き、「寒くないですか?」という声で誰かが何かを差し出している模様。座っている私には、そちらを見つめる人たちの背中しか見えませんでしたが、漏れ聞こえる声で状況が分かります。

それにしても「救急車を手配しましたからね」という呼びかけから10分、15分経っても、全然サイレンが聞こえません。ジリジリとした雰囲気が流れます。私の前に座っていたおじさんは思わず「遅い!」とつぶやいていました。

やがて、その人を駅舎に連れて行くことになったらしく、警察の方?らしい人が「駅の休憩室に連れて行きます。男性の方、えーっと、6人ぐらい手伝ってもらえますか?」と言いました。周りに男性も多く、全く滞ることなく、倒れた人を運び出すことが出来ました。

結局、救急車のサイレンが聞こえ、それが駅に着いてサイレンが鳴り止むまで、40分ぐらいかかったでしょうか。

救急車って、すぐ来ないものなんだ・・・。

列車はそのまま駅で待ち、「ご協力いただいたお客様が戻り次第出発します」というアナウンスが流れた。5分ちょっと経って皆さんが戻ってきた時に、「持ち物ありますか?。何かご提供された物が戻ってきていない方はみえませんか?」という車掌さんの呼びかけに「マフラーをお貸ししたのですが」という女性がいました。すぐに無線で確認し始め、そのうち別の駅員さんがマフラー持ってきて渡すと、やっと列車は出発しました。

それにしても、駅員の対応といい、周りの乗客の反応や行動といい、嫌な想いは一切ありませんでした。緊張感はありましたが、みんなが「心配しています。協力できることはします。」状態でした。

私の父が心筋梗塞で急死しているだけに、ひとごととは思えませんでした。もしこれが自分に起きたとしたら、ぜひ居合わせた美人の看護師さんに介抱されて生還したいです。