でーれーすげーげー

岐阜県岐阜市に在住です。ブログ名は、岐阜市近辺の方言で、とても感嘆したときに発する言葉です。

Bob Pease 氏の死去

自分の仕事が電気・ソフトウェア関係なので、関連する業界メールマガジンをいくつかもらっている。その中の一誌のタイトルに「アナログの巨星が相次いで逝く」とあった。「もしかしたら」と思って読んだら、ナショナルセミコンダクタ社の Bob Pease 氏(ボブ ピーズ氏)が亡くなったという記事だった。

もう一人の巨星とは Linear Technology 社の Jim Williams 氏なのだが、その方が6月12に亡くなり、その葬儀に出席していた Pease 氏が、岐路に交通事故で亡くなったのだという。

自分が社会人になって間もない頃、大学での専攻とはちょっと違う仕事に就いたこともあって、技術力が無くてさまよっていた。いろいろ書籍を買って読んだりしていた中で、日経エレクトロニクスに掲載された「プロフェッショナル・トラブル・シューティング」という記事が面白く、また技術の仕事の進め方なども載っていた。未熟で理解できないところも多かったが、何度も読んだ。ある意味「バイブル」みたいに扱っていたわけだ。

その記事を書いたのが Bob Pease 氏だった。以来、アナログ技術の大家として尊敬していて、時々雑誌に載っていたり、インターネット時代なってからは技術サイトで名前を見掛けたりするたびに、新人の頃を思い出しながら読んでいた。

もちろん私より年齢が上の方なのだが、こんな形でお別れすることになるとは思ってもいなかった。深くご冥福を祈りたい。

くだんの記事はコピーして取ってあるが、ここ10年ほどは見ていなかった。久々に取り出してちょっと読んでみると、今だから分かることもいっぱい書いてある。またそのコピーが、自分の手書きの図面やフローチャートの裏紙だったりする。日付を見ると入社して丸2年の頃だ。

何とも甘酸っぱい、くすぐったいような気になる。ちょうど土曜日に「スタンド・バイ・ミー」の映画を見たのだが、主演の子どもたちと自分の子供の頃を重ね合わせた時に感じたような気分になる。
10年ぶりに持ち帰ってじっくり読んでみようと思う。

(ちなみにもう一人の方は全然知らない。まあ自分の技術力・情報力も大したものではない、ということだ。いずれにしてもご冥福を祈りたい。)