でーれーすげーげー

岐阜県岐阜市に在住です。ブログ名は、岐阜市近辺の方言で、とても感嘆したときに発する言葉です。

非実在高齢者のこと

時事ネタは余り書かないのだが、行方不明高齢者のニュースには何か書きたいとおもっていた。いろいろなことがすでに報道され、出尽くした感じはあるが・・・。

きっかけになった事件は自宅で白骨化していたという、ちょっと特殊な事例だったが、その後次々に発覚したケースでは「出ていったきり」「だれそれと住んでいると思っていた」という話が多かった。完全な成年であり、個人の意志もあるのだから、行方不明になっても探さないケースはあり得ない話ではない。家族の維持をする、という社会的常識のない人たちだっている。発覚してみれば、いかにもありそうな話だと思った。

一方、日本の戸籍制度は凄いしっかりした物だと思っていたので、その網から漏れるケースがあるというのはちょっと驚きだった。しかし、それも結局は「申請がない限りは何も起きない」というお役所仕事の基本からいくと、あり得ることだったのだろう。事件性があれば警察が動くし、所得があれば国税や税務署が動くだろうが、そうではない場合で、死んでも届けがなく、事件として発覚しなかったら、そのままなのだという事がよく分かった。

年金をもらうためにわざと届けなかったケースもあるだろう。ネットの意見では「それは許せない」というものが多々あったが、許さないためには、申請がなくても行政が介入すると言う事になる。そうなると行政のお節介が増えることになり、コストアップにもつながる。また効率よくやるために「国民総背番号制が必要です!」という論調も浮かび上がりそうだ。

最も、身元不明者として亡くなってしまい、家族も捜索願を出さなかったら、同じ結果になるだろうが。

けっこう日本もいい加減だなぁとも思ったが、これぐらいの抜け漏れがある方が自然に思う。全く放置していていいとは思わないが、「こんな事は絶対に許さん!」という論調は私の好みではない。