岐阜の加納で今一番まとまって空いている土地といえば、加納本町4丁目のタワーマンション跡地である(加納新本町2丁目付近の立ち退き跡地は道路になるところなので対象外とする)。ずいぶん長い間空き地として放置されてきたが、ここに来て利用計画がいくつか持ち上がってきた。
その一つが垂直型加納宿テーマパークだ。加納といえば中山道の宿場町なのだが、それを観光には生かせていない。そこで、跡地にテーマパークを作ろうというのだが、土地も狭いので垂直型にしようというプランだ。
ところがこの案は先の市議会で「たわけたことこいとったらかん」ということで却下されたらしい。提案者は私の知人なのだが「わやになってまった」としきりに嘆いていた。
他にもいくつか案がある中で有力なのは、「まーほどほどがええて」ということで、芝生を貼った普通の公園にしよう、という案だ。ただし加納宿の歴史を紹介する小さな展示館か、パネルなどの展示物は作るらしい。
ところが、これに伴い「岐阜加納宿地区外観改装支援条例」というものが検討されている。近隣の住宅を宿場町風に改装するのに、市から補助金を出すというのだ。
範囲としては、JR南から加納桜道、加納上本町通り、加納栄町通に囲まれた領域が中心だが、それ以外でも「加納」という地名ならOKらしい。住宅の外装や、道路から見える部分を江戸時代風に改装するに当たり、全額市からの補助があるという。
条例案によると、次のような基準で支給する。
武家屋敷風 最大1000万まで
宿場町風 最大800万まで
農家風 最大500万まで
町屋風 最大300万まで
「武家屋敷風」ってどんなんやね? (^^;。似合うのは加納大手町や加納丸の内方面だで指定地域とは関係あらへんがね。農家風もどんな装飾やねん・・・。
この補助金はあくまでも「外装」をそれらしくするためだけにしか使えないらしく、子供部屋の増築やトイレのバリアフリーなどに使ってはいけないらしい。ちゃんと審査もあるらしく、岐阜人の得意な「まあええがね」は通用しないということだ。
とにかく、加納地区の活性化に市役所が本当にまじめに取り組んでいる、ということが分かっただけでも、すごいことかも知れない。願わくばこのまま、加納らしい施策が成され続ければよいのだが・・・。
ちなみに、この条例は2010年4月1日から施行されると言うことである。