でーれーすげーげー

岐阜県岐阜市に在住です。ブログ名は、岐阜市近辺の方言で、とても感嘆したときに発する言葉です。

自分の世界

こどもたちがクリスマスプレゼントにIPODを欲しがっている。

どうやら、真ん中の子の友達が持っているのを見て欲しくなったようだ。「そんなん買って何聴くんや?」と聞くと、アニメやドラマの主題歌が聴きたいらしい。「んなのラジカセで聴けばええがね」というと「たまには一人で聴きたいで」などと言う。「なに偉そうなことぬかしとるか」と思ってしまう。

とりあえずクリスマスプレゼントの額を超えているので「プレゼントを我慢してお年玉で買うのなら半額出す」と言っている。一番上の子はお年玉の皮算用をした結果、クリスマスプレゼントは我慢しなかった。真ん中の子はプレゼントを我慢して半額で買おうとしている。一番下の子はまだIPODに興味がないようだ。

しかし、振り返れば思い当たることがある。小学校高学年の時に、深夜放送を聴くためにラジオを買った。小遣いを貯めて、雑誌の裏表紙に載っているような怪しい通信販売でロケットラジオとか言うのを買ったのだ。スピーカーはなくイヤホンでしか聴けない物だ。もしかしたらゲルマニウムラジオだったのかもしれない。アンテナ線が出ていて「電灯線に巻き付けると良く聞こえる」などとやっていたように思う。

それを使って布団に潜り込んで一人で聴いた。とにかく一人で聴きたかったのだ。聴くのはCBCの「欽ちゃんのどんとやってみよう」とか、つボイノリオ時代の「ヤングスタジオ1430」などだ。オールナイトニッポンみたいなメジャーな番組だったわけではない。でも、自分一人だけの別世界を持ったような気がして、ワクワクしながら番組が始まるのを待った記憶がある。

こどもたちも、そろそろ自分だけの世界を持つような年頃になってきたのだろう。昔も今もこどもは変わらない物だ、と言いたいところだが、今はそういう「一人の世界」のための機器が膨大にある。しかも携帯電話のように全く不特定の相手と直接つながるような機器もある。このような時代にどのようにこどもたちに「自分の世界」を持たせたらよいのか?。なかなか難しい話だ。