直接顔を合わせてではなく意思を伝え合う間接コミュニケーションツールは、プライベートではLineやFacebookなどのSNSにすっかり置き換わりましたが、業務ではまだまだメールを使っています。コロナ禍になってからTeamsやZoomなども増えて来ましたが、やはり半分以上はメールです。
先日、メールを送った直後に「メッセージを送信するときにエラーが発生しました」というメールが届きました。先ほど送ったメールにアドレスミスなどがあったのでしょうか?
これはいけない、と思いそのエラー通知メールのリンク先をクリックすると、
「これは訓練メールです!」
という警告画面が表示されました。
あちゃー。
勤務先では、数年前からフィッシングメールに引っかからないようにするための訓練が行われています。わざと作った怪しいメールを送って、引っかからないようにするための訓練です。
昨年ぐらいから、怪しいメールを「通報する」システムがOutlookに追加され、疑いがあるときは通報してよいことになりました。訓練メールは「これは怪しい」と通報すれば「訓練メールの通報ありがとうございます」というメッセージが表示されてセーフになります。もちろん通報しなくても良いのですが。
それが昨年から、月に一度ぐらい届くようになりました。あまりにもフィッシングメールが増えて来たので、訓練頻度を上げたのでしょう。
今まですべての訓練メールはセーフでしたし、怪しいメールは通報できていましたが、今回の訓練メールには引っかかってしまいました。
訓練メール到着のタイミングがメールを送った直後だったこともあり、ついクリックしてしまい、おしかりを受けたのでした。
個人のメールアドレスには今でもフィッシングメールがたくさん届きます。使っているメールサービスはニフティで、ここの迷惑メール検知システムはなかなか優秀で、迷惑メールフォルダにほとんど入ってしまいます。
でも私はその「迷惑メールフォルダ」を見に行き、どんなメールが送られてきているのか、その動向を見るのが楽しみでした。それは昔からずっとやっているので、かれこれ25年は「これが迷惑メールだ!」という勉強をしてきたつもりでした。
そんな私でも引っかかってしまった。
警戒している人でも引っかかってしまうのは、まさに「数打ちゃ当たる」からです。私の場合はたまたまメールを出した直後に「送信エラー」のフィッシングメールが届いたのでついクリックしてしまいました。
同様に、たまたまオンラインの銀行を使った直後にその銀行を装うメールが届いたり、オンラインショッピングをした直後にメールが届いたりした場合、引っかかる可能性が高くなってしまいます。
フィッシングメールを千通、一万通と出せば、その中にたまたまそのフィッシングメールと関係ある何かをしていた人がいる可能性があります。本当に偶然であり、誰かを狙っているわけではないのに、数打てば打つほど当たる可能性が高くなる。
悔しいですがその「偶然」が悪党どもをのさばらせてしまいます。
これを教訓にして、迷惑メールに対する警戒心を上げないといけないですね。迷惑メールフォルダを見に行くのは続けるにしても、単なる興味や野次馬ではなく、自分への戒めも込めて見に行くことにします。